【加藤崇】「鉄とコンクリートの守り人」日本のインフラの課題をゲームで解決する発想が生まれたわけ
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Fracta(フラクタ) 共同創業者・会長
Whole Earth Foundation(ホール・アース・ファウンデーション)創業者 加藤崇
1500万枚──これは日本全国にあるマンホールの蓋の数だ。私たちが日常生活で街中を歩く際によく目にするマンホールの蓋の耐用年数は15年と言われているが、1500万枚のうちの約300万枚が耐用年数の倍、30年以上使われた状態にある。
そうしたマンホールの蓋が放置された状態が続いてしまうと、突然マンホールの蓋に穴があき、大きな事故に繋がる可能性もある。この課題を日本の行政も認識してはいるものの、なかなか改修にまで手が回っていない状況。そこでマンホールをターゲットにゲーミフィケーションを取り入れることで、市民が楽しくインフラを点検するゲーム「鉄とコンクリートの守り人」を開発した連続起業家がいる。
日本人としては初めてGoogleに事業を売却した、ヒト型ロボットベンチャー・SCHAFT(シャフト)の共同創業者であり、現在はFractaの会長を務める加藤崇氏だ。FractaはAI(人工知能)・機械学習を用いて水道管の劣化予測を行うソフトウェアを販売しており、2018年5月に大手水処理メーカーの栗田工業に事業を売却している。
そんな加藤氏が、なぜ日本の社会インフラの課題を“ゲーム”という手段で解決することにしたのか。開発に至るまでのストーリーについて、話を聞いた。