【直撃】大臣、その政策正しいですか?
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スタートアップ支援の話というと、一つは「もっと投資資金を」「VC育成を」「非上場株式のセカンダリー取引制度の改正を」「私募制度の改正を」「IPO制度の改正を」「創業時融資制度の拡充を」といったファイナンス系の話が多くあります。
もう一つは、「開業率が低いのでもっと起業のリスク減を」「初等中等教育でも起業家教育を」「起業を目指す若手の海外経験を」といった起業支援の話があります。
まず、この2つは、まったくもって正しいと思います。否定する気は毛頭ありません。この2つは急務なのでしょうし、手を付けましょう。
が、私が良く思うのは、「なぜファイナンス系の話と起業支援系の話ばかりなのか」という点です。やはり制度設計や支援の枠組みについては、この2点は考えやすいのだと思いますが、、、。
ただ、「ユニコーンが少ない」とか「アメリカではGAFAが」とか「スタートアップによって産業構造の大転換を」といった話を聞くたびに思うのは、もうちょっとスタートアップのファンダメンタルズに着目してもいいのでは?ということです。
端的にいうと、売上を大きくすることにもうちょっと皆の意識を向けるのはいかがでしょうか?
、、、という記事をNewsPicksトピックスに書いてみました。
フルコンテンツはこちらです。
https://newspicks.com/topics/finance/posts/25
注目のコメント
Sozoベンチャーズの中村さんのコメントが非常に的を得ているので、こういった方を民間人閣僚としてスタートアップ大臣に採用すればいいのではないかと思います。
一点だけ中村さんと違うコメントがあるとすると、VCがLPから人材を採用するという点。東南アジアよりも欧米の方がGPの規定が厳しいですが、少なくともシンガポールではLPから頼まれて人材を雇うことはよくあります。日系企業もシンガポールのVCに対して結構人を送っています。VCは報告する相手が少なければ少ないほどいいため、大きな額を投資するLPを好みます。資金調達額の10%以上を出資すれば、LPとして人材を送ることは結構ネゴできるように思います。
しかしこういったことは、GPとしても他のLPに説明しづらいため、アンオフィシャルに行うので、山際大臣がここでオフィシャルにいってしまうとGPもやりづらいのでは。。不安を覚えてしまう内容もありますが、、スタートアップ担当相には、より多くの一次情報や多様な視点からのインプットを非常に速いペースでされていかれて欲しい限りです。
資金の流れを作るところや規制緩和など、やるべきこと自体は複雑ではなくシンプルだと思いますので、(ie it’s not rocket science、などと英語では言いますね)良いリーダーシップの下、淡々と実行して頂きたいです。
一方で、「起業しよう」「失敗しても大丈夫」「異端を讃える」と言う文化の醸成は、教育制度・新卒採用文化などからの改革が必要となり簡単ではないかと考えます。
フランスも学歴社会・エリート大企業主義・安定志向的・フランス語至上主義などの文化があった中も、近年フレンチテックとして躍進してこれましたので、参考にされながら、進めて欲しいです。
そのためにも、スタートアップ担当相には早期から、多様な方ーバックグラウンド・ジェンダー・学歴なども起用頂きたい。国がスタートアップにサポーティブになることはとてもいいことです。しかし山際大臣にはいくつかの点で現状を捉えていないインプットが上がっていると強く思います。インプットが適切でなければアウトプットも適切なものになりません。
例えば、「まずは日本政府が米VCに出資する。出資者に対して運用の説明をする必要があるから、米VCは日本人を雇うだろう。その日本人に米VCで学んでもらい、スキルや人脈を築き、帰国してもらう。」→いくつかの米VCに日本の機関投資家である保険会社などは出資していますが、運用責任を果たすために米VCが日本人を雇っているという話は聞いたことがありません。