[キーウ 9日 ロイター] - ウクライナは8日、同国軍が反転攻勢を強める中、東部と南部でロシア軍から領土を奪還したと明らかにした。米国のブリンケン国務長官はキーウ(キエフ)を訪問し、追加支援を表明した。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、同国軍が今月1日以降に1000平方キロを超える領土を奪還したと述べた。

また、ウクライナ軍兵士らが第2の都市ハリコフに近い東部の町バラクレヤを奪還したと主張する動画を投稿。動画には、ロシア軍が残したとみられるトラックや大砲、弾薬箱などが映っている。

一方、現地の親ロ派当局者はロシア国営テレビに対し、ロシア軍はバラクレヤを包囲し占領しようしたウクライナ軍を撃退したと述べ、町はなおロシアの支配下にあると主張した。

ロイターは、戦況を独自に確認できていない。

ウクライナ軍幹部はこの日、同軍がハリコフ州の南部と東部で700平方キロを超える領土を奪還したと発表。ロシア軍の防衛線を破って最長50キロ前進し、20以上の集落を奪還したとしていた。

ブリンケン長官は、キーウで記者団に対し「反転攻勢について包括的な最新情報を得た。まだ、初期段階だが、特にヘルソン周辺で明確で実質的な進展が見られるほか、東部ドンバスでも興味深い進展がある」と述べた。 その上で、米国は「必要な限り」支援すると強調した。

同氏は、ウクライナのほかロシアの脅威にさらされる中東欧諸国18カ国に対する22億ドルの支援を発表。このうち10億ドルをウクライナに振り向ける。また、同国に対する6億7500万ドル相当の武器供与も発表した。