(ブルームバーグ): バイデン米政権は米中間の緊張の高まりを背景に、米ベンチャーキャピタルなどによる中国のテクノロジー企業への投資を制限する措置を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

関係者の1人が2日夜に語ったところでは、投資制限は大統領令の形で実施される公算が大きく、バイデン大統領が今後数カ月以内に署名する可能性がある。政権内の議論に詳しいこれらの関係者は、いかなる決定も下されていないことを理由に匿名を条件に話した。

関係者の1人はこのほか、中国テクノロジー企業バイトダンス(字節跳動)が所有する動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に対し、別途措置が講じられる可能性があるものの、それは間近ではないと語った。米商務省は人工知能(AI)コンピューターに使われる半導体にさらなる制限を課す可能性があるという。

ホワイトハウスは同時に、特定の中国産業への投資の可能性を事前に開示することを米企業に義務付ける法案を議会側と協議中だと、別の関係者が明らかにした。投資を阻止する権限を政府に与えるシステムの構築などが議論されていると説明した。

 ホワイトハウスは2日夜、コメントを控えた。ティックトックの担当者にコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。

大統領令による対中投資制限の計画についてはニュースプラットフォームのセマフォーが先に伝えていた。

原題:

Biden Weighing Actions to Curb US Investment in China Tech(抜粋)

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