【野田秀樹】「どれほど書きたいと思っているのか?」。その自問自答のなかで
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野田秀樹率いるNODA・MAPの第25回公演『Q』:A Night At The Kabukiが上演中だ。
本作は野田がイギリスの世界的ロックバンド、クイーンからのリクエストを受けて、彼らの1975年リリースの名盤『オペラ座の夜』からのインスパイアをもとに書き下ろしたオリジナル戯曲である。
シェイクスピアの名作『ロミオとジュリエット』に源氏と平家の争いをミックスし、二組のロミジュリ(松たか子、上川隆也/広瀬すず、志尊淳)を通じて“その後”のロミジュリを描いた意欲作だ。
劇団員を固定化しないNODA・MAPの公演には毎回様々な人気実力派俳優が参加し、チケットは常に争奪戦状態。2019年初演時の好評を受けて全オリジナルキャストの再集結が実現した今回の再演では、ロンドン、台北における海外公演にもチャレンジする。
現在66歳の野田は今年劇作人生50年を迎えた。このタイミングに、野田に本作への思い、自身にとってのシェイクスピア、さらには演劇表現の醍醐味とその意義について聞いた。
野田秀樹という劇作50年の物語。その本の一端に触れたインタビューを読者に届ける。野田秀樹さんの演劇を最初に観たのは大学の時。機関銃のようなセリフと言葉遊び、舞台中を走り回る役者、めまぐるしく展開するシーン、荒唐無稽の世界観。周りにうじゃうじゃいた演劇好きの友達には強がって「いいよね」と話を合わせていたものの、実のところ、ちっとも理解出来ていなかった(笑)。その後、大人になって、中村勘三郎さん(当時 勘九郎)主演の「野田版 鼠小僧」を見た時、突然「わかった!」。これまで観ていた夢の遊民社の舞台のリズムや、言葉の洪水が突然心地よく甦り、何かが降りてきた。昔観た『偽作 満開の桜の木の下』の桜吹雪の中の野田さんの耳男と雪の中の勘三郎さんの鼠小僧がシンクロした。
元SWITCH編集長の内田正樹さんによる野田さんが見る、現在という時代、演劇の表現、海外の視点、読み応えたっぷりの記事だ。世界ツアー予定で現在公演中の『Q』。クイーンの「オペラ座の夜」を全曲を使った野田版ロミオとジュリエットも圧巻。