オリンパス、祖業の科学事業売却=米投資ファンドに4276億円
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オリンパスにとってもエビデント社にとってもGood Dealとなることを願います。オリンパスにとってはちょうどメドテックのバリュエーションが下がったところでのキャッシュインで、どこに再投資してさらに結果を出せるかが大事。
(追記)
科学事業の対象市場は成長がほとんどありません。これは事業への投資が十分足りていないからも理由の一つだと個人的には思ってますが、オリンパスとしては投資するなら市場成長率が7-8%と高く革新的なデバイスを世に出せる可能性がある治療機器事業に投資したいのです。
オリンパスの治療機器事業の対象市場は消化器、泌尿器、呼吸器の三分野。すでに泌尿器では尿管結石用レーザー破砕器や軽度の前立腺肥大症を治療するデバイスiTindが結果を出しつつある。iTindはイスラエルのスタートアップ買収で得た製品。医療事業ではすでに自前主義を脱却しオープンイノベーションに舵を切っている。今後もスタートアップの買収を続けるでしょう。海外では最終的に買収されること前提で経営されているスタートアップは山ほどいるからね。オリンパスの21年度統合レポートによると、財務KPIとして「営業利益率>20%」を掲げている。
21年度のオリンパスは売上7,305億円で営業利益率は18.7%。
そして3つ抱える事業はそれぞれ
①内視鏡事業(売上3,937億円 営業利益率25.1%)
②治療機器事業(売上2,318億円 営業利益率13.2%)
③科学事業(売上959億円 営業利益率5.2%)
となっていて、数字だけ見ると科学事業は足を引っ張っている。
そして、科学事業を売却した後の数字を単純試算すると、売上6,255億円で営業利益率が【20.7%】となり、目標とする20%を越えることができる。さらに4,200億円ものキャッシュが手に入る。
科学事業と残る2つの事業の技術シナジーがどれほどあるのか分からないけど、シンプルな選択&集中戦略として、僕は良い判断なのではないかと思います。顕微鏡の性能はやはりOlympusとZeissが双璧だったように思う。性能は下がるけどお値打ちなキーエンス。研究に用いる顕微鏡はわずかな技術差が性能に大きな差を生み、レンズの性能、軸の正確さ、いずれもこだわりを持って作っていた会社だったのに。
今後Olympusの技術はどうやって担保するつもりなんだろう。
別の方が仰っておるように金の卵を残して、それを売る鳥を捨ててしまうようなもの。