[ローマ 25日 ロイター] - イタリア政党「イタリアの同胞」のジョルジャ・メローニ党首は9月25日に行われる総選挙を控えロイターのインタビューに応じ、自党率いる右派連合の支出計画について、欧州連合(EU)の財政規則を尊重し、国の財政に穴を開けないようにすると述べた。同党は世論調査で支持率トップに立っている。

同国初の女性首相とも目されるナショナリストのメローニ氏は、慢性的に低迷するイタリアの経済成長を後押しするため投資に焦点を当てたいとしつつ、高債務にあえぐ財政の管理責任を負うと約束。「私は非常に慎重だ。投資可能な資源の全体像を把握する前に国の財政を破綻させることを想像できるような無責任な人間ではない」と述べた。

一方で、財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以下、公的債務をGDPの60%以内に抑えることを目的としたEU「安定・成長協定」について、復活させることはできないとも述べた。同協定は新型コロナウイルスの大流行により2020年に適用が停止された。

同党は過去に反ユーロの立場を表明したことがあるが、メローニ氏は、もし首相になったとしても欧州機関との対立の時代を迎えることはないと指摘。「国際舞台で、例えば欧州委員会への対応などにおいて、これまでとは異なるイタリアの姿勢を示したいと考えているが、これは欧州を破壊したいとか、欧州から離れたいとか、おかしなことをしたいという意味ではない」と述べ、単に国益を守ることの重要性を意味していると説明した。