(ブルームバーグ): サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は、先物市場の「極端な」ボラティリティー(変動性)と流動性の欠如が原油価格をファンダメンタルズから一段と逸脱させつつあり、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」に行動を強いる可能性があると語った。

アブドルアジズ氏はブルームバーグニュースからの質問書に、「先物市場と現物市場の乖離(かいり)がますます広がっている」と回答した。

OPECプラス最大の産油国であるサウジを代表するアブドルアジズ氏は、23カ国が参加する同連合体で最も重要な人物であると言って間違いない。同氏は先物価格が基礎的な需給ファンダメンタルズを反映していないとして、OPECプラスは来月の会合で生産目標を検討する際に生産引き締めが必要になるかもしれないとの認識を示した。

「最近の有害なボラティリティーが市場の基本的な機能を妨げ、石油市場の安定を損なわせているのを目にしている。これはわれわれの決意を強めるだけだろう」と述べた。

原油先物の指標価格は過去数週間にロンドン、ニューヨークで下落。世界経済の見通しを巡る懸念や、イラン産原油の供給が増加する可能性が売りを後押しした。ブレント原油先物価格は6月に1バレル=120ドルを超えていたが、22日の取引では一時93ドルを割り込んだ。

原題:

Saudi Prince Says Oil Futures Disconnect May Force OPEC+ Action(抜粋)

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