[ジャカルタ 16日 ロイター] - 東南アジア株式市場は、下げ幅を広げる結果となった。世界的にリスク回避の動きが広がっていることでロシアの通貨ルーブルが下落し、新興国市場で売りが誘発された。

アナリストによると、原油相場安を受けたルーブル安に加え、西欧各国による制裁により、新興国各国の投資家らはパニック状態となった。またドル買いが誘発され、東南アジア各国の通貨や株価が打撃となった

ロシア中銀はこの日、ルーブル相場下支えのため、大幅な利上げに踏み切った。だが相場回復は一時的で、ルーブルは対ドルで史上最安値を更新している。

バンコク市場のSET指数<.SETI>は1.13%安の1461.74で終了。エネルギー関連銘柄が下げを主導し、同指数は一時約3.9%下落した。バンコク株は6営業日続落。

エネルギー最大手の国営タイ石油会社(PTT)<PTTEP.BK>は5.2%安と、2009年4月以来の水準に下落。バンチャク石油<BCP.BK>は4.1%安と、4カ月超ぶり安値。

タイ中央銀行のプラサーン総裁はこの日、海外投資家が15日までの過去4営業日で、約140億バーツ(約4億2489万ドル)売り越しているにもかかわらず、同国から「異常な資本流出」は見られないと指摘した。

ジャカルタ市場の総合株価指数<.JKSE>は1.61%安の5026.03で引けた。インドネシアの通貨ルピアが一時16年ぶり安値を付けたことを受けて、下げ幅を広げた。

シンガポール市場のストレーツ・タイムズ指数(STI)<.FTSTI>は2.40%安の3215.09で引けた。マニラ市場の主要株価指数PSEi<.KLSE>は1.58%安の7160.38で終了。

クアラルンプール市場の総合株価指数<.KLSE>は1.38%安の1673.94、ホーチミン市場のVN指数は2.33%安の535.14でそれぞれ引けた。