[香港 17日 ロイター] - 香港取引所が17日発表した上期決算は27%の減益だった。中国経済の減速や政治的な緊張の高まりを受けて、上場件数が減少したほか、取引高が低迷した。

上期は48億香港ドル(6億1200万ドル)の黒字。前年同期は66億ドルの黒字だった。収入は18%減の89億香港ドル。

同社は香港証券取引所、香港先物取引所、ロンドン金属取引所(LME)を運営している。

ニコラス・アグジン最高経営責任者(CEO)は業績低迷の理由として「脆弱な世界のマクロ経済、地政学的な緊張、市場のボラティリティー、新型コロナウイルス流行の影響」を挙げた。

香港証券市場の上期の1日当たりの取引高は27%減の1383億香港ドル。前年同期は過去最高を記録していた。

新型コロナ規制で金融関係者の本土への出張が制限されたことを受けて、上場件数も減少した。海外への新規上場ルールを巡る不透明感や米中の会計問題を巡る対立も投資家心理を冷やす要因となった。

リフィニティブのデータによると、新規株式公開(IPO)や重複上場を通じた香港市場での今年の資金調達額は24億ドルで、前年同期の303億ドルを大幅に下回っている。