[モスクワ 12日 ロイター] - ロシア中央銀行は12日、政府系ファンド「ナショナル・ウェルス・ファンド(NWF)」の補充に向け、中国、インド、トルコなどの「友好国」の通貨を購入することを検討していると明らかにした。西側諸国の制裁措置によりドルとユーロが購入できなくなっていることが背景にあるとみられる。

中銀は2023─25年の金融政策報告書の中で、ウクライナを巡る西側諸国の対ロシア制裁を踏まえ、NWFを補充する方法についてさ多くの選択肢が検討されているとし、財務省は「友好国通貨(中国人民元、インドルピー、トルコリラなど)によるNWFの補充」の可能性を検討しているとした。

ロシアはこれまでNWF向けにドルとユーロを購入していたが、他の通貨は購入していなかった。

石油収入の一部を積み立てているNWFは財務省が管理。中銀の外貨準備の一部でもある。2月時点の規模は約6400億ドルだったが、西側諸国の制裁措置により、この約半分が凍結されている。