[11日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは11日、天然ガス価格の上昇で欧州の大部分の国が経済的な影響を受けるとの見方を示し、 ロシア産天然ガスの供給が逼迫すれば、イタリア、スロバキア、チェコの格付けが脅かされると警告した。

ムーディーズは、ロシアが天然ガス供給を完全に停止した場合、スロバキアとチェコのソブリン格付けが危うくなるとの見方を示した。現在の格付けはスロバキアが「A2」、チェコが「Aa3」。

イタリアについては先週5日、政治環境により構造改革の実施が妨げられるリスクが高まっているとして、格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。現在の格付けは「Baa3」。

ムーディーズは、ロシア産天然ガスの供給が停止されれば、来年のユーロ圏の域内総生産(GDP)は2.5─3.5%縮小すると予想している。