米上院、税制・エネルギー・気候対策法案を可決-下院に送付
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アメリカは大統領によって政策がまるで変ります。
トランプ元大統領がすべて否定したものをバイデン大統領がすべて認めていくイメージです。
どちらにしても、政権が変わると、政策も変わるので長続きしません。
次の選挙で共和党が勝つとまたもとに戻るのではないでしょうか。
特に気候対策法案は心配です。
注目のコメント
「この政権には何も実現できない」と思われていた状態からの、恐らく誰も一ヶ月前には想像していなかった、極めて大きな前進。内容もBuild back better(ばら撒き)からよりリーズナブルな内容に変化しました。
合意が実現した背景はこの記事が分かりやすく面白い。
https://www.nytimes.com/2022/08/07/us/politics/schumer-climate-tax-bill.amp.html
Democratsをまとめ上げたChuck Schumerは英雄となっており、Bidenの影は薄いですがまあ敢えての一任だったのでしょう。
何よりも、達成不能と思われていた2030年削減目標の達成可能性が現実味を帯びてきました。気候変動分野において米国が国際的リーダーシップを取りやすくなります。
短期的な石油石炭産業への利益供与と長期的な再エネへのシフトの超強力なインセンティブをセットにして実現したのは、政治的膠着状態における現実的な解決策として仕方のないこと。
財源として国民の支持が得やすく規模の大きいところ(最低法人税率、メディケアの交渉力を活かした薬価抑え込み、自社株買いへの課税等)を入れたのもうまい。
ここ最近は米国政治の、穏和な中道寄りへの揺り戻しがようやく起き始めているかもしれません。この法案がまとまり、また、(最高裁の判決を受けた上での)カンザス州という保守の強いところで避妊禁止法案への反対が賛成を大きく上回るというサプライズもありました。実際国民の大半は両極端を嫌い中間に比較的近いところにいるものですが、あまりに極端な状況が現実化してくると揺り戻しの原動力となるのかもしれません。これは「インフレ抑制法」と名前が付いているが、果たしてこれでインフレが抑制できるかどうかには疑問が残る。まあ、最大規模の財政出動と言っているんだし、さらにインフレは加速しそうな気がしないでもないのだが…。