[プノンペン 4日 ロイター] - ブリンケン米国務長官は4日、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国の外相に対し、米国は台湾の現状を変更しようとする一方的試み、特に武力を行使するものに一切反対すると述べ、米国の台湾政策は変わっていないと説明した。

中国人民解放軍は4日、台湾周辺の空と海で実弾射撃を含む演習を開始。前日のペロシ米下院議長の台湾訪問への対抗措置。1996年の第3次台湾危機以来となるミサイル発射訓練も行い、台湾海峡での演習としては史上最大規模となる。

ブリンケン長官は、海峡をはさんだ台湾と中国の安定は地域全体の利益だと指摘。「われわれおよび世界各国は、こうした緊張のエスカレーションが誰の役にも立たないと確信している。意図しない結果も招きかねず、ASEAN諸国や中国を含み、誰の利益にもならない」と語った。

またクアッドと呼ぶ米、日、オーストラリア、インド4カ国の枠組みと協力する可能性について、ASEANの具体的な意見を聞きたいと述べた。