[バクー 3日 ロイター] - アゼルバイジャンは3日、係争地ナゴルノカラバフの周辺でアルメニア軍による攻撃を抑え込んだと表明した。国際社会からは30年にわたり対立の火種となっている同地域での戦闘終結を求める声が上がった。

ナゴルノカラバフはアゼルバイジャン領内でアルメニア系住民が長く実効支配していたが、2020年にアゼルバイジャンが一部を奪還した。

その後の停戦合意により、ロシアは平和維持部隊を現地に派遣した。ただ、アゼルバイジャンとアルメニアは停戦違反について何度も互いを非難しており、ここ数日に緊張が高まった。

アゼルバイジャン国防省は、アルメニア側が妨害工作を展開し、アゼル軍の兵士が死亡したと主張。明確な停戦違反だとした。

また、ロシアの平和維持部隊が支配する地域でアルメニア側が丘陵の制圧を試みたが、アゼル軍が食い止めたとした。

これに対し、アルメニア外務省は、アゼルバイジャンが平和維持軍の支配地域で攻撃を開始し、停戦に違反したと強調。国際社会に対し、アゼルバイジャンの攻撃的な行動を停止させる措置を呼びかけた。

欧州連合(EU)ならびに欧州安保協力機構(OSCE)の議長国ポーランド、米国務省からは緊張緩和を求める声が上がった。