【深井×山形浩生】ポスト資本主義は「本物」なのか?
コメント
注目のコメント
途上国援助の現場で長年、実務エコノミストとして活動されてきた山形浩生さん。リアリスティックな視点で、さかんに評論活動を行われています。そんな山形さんに、昨今流行する「ポスト資本主義論」への見解を伺いました。個人的にはすごく、すごく、納得感があるものでした。
構成を担当しました。
山形さんの歯に衣着せぬ物言いは、とても痛快です。そのスタンスは、今これから資本主義的な発展が必要な途上国開発に関わっていることもあるかもしれませんね。
ジョージ・オーウェルが、名著『1984年』の前に発行した『動物農場』があります。
自由と平等を求めたはずの共産主義が、なぜ独裁になってしまうのか?の過程がよくわかる、これまた名著なのですが、もっとも新しく訳された早川epi文庫の新訳版を翻訳したのが、山形さんなのです!!
資本主義を語る山形さんが全体主義を訳す・・・。それだけでもう風刺な感じが震えます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4151200878株主至上主義から、ステークホルダーのバランスをとった資本主義に移行するには、金融制度や税制などの枠組みが大きく変わる必要がありますが、米国の状況をみる限りとても厳しい状況ですね。日本は逆に昔から三歩良しといった考え方があるので、シフトしやすいかもしれませんね。
"(里山資本主義は)都会人の甘い妄想 "という批判のポイント、個人的には同感です。里山資本主義的なイメージにロマンを感じて田舎に移住する人が緩やかに増えていくのは良いことだと思いますが、都会の人口全てを吸収することは、仕事面でも資源面でも厳しいと思います。
世界的に見ると都市化の傾向は強まっている上に、気候変動は都市化を促進してしまうだろうと個人的には思っています。なので、都市のスラム化を防ぐには公共のあり方はどうあるべきか、というのが地域の人口減少対策と同じくらい大切なのではないでしょうか?