[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。ナスダック総合は2020年4月以来の大幅な上昇率を記録した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が連邦公開市場委員会(FOMC)後に行った会見での発言が投資家に安心感を与えた。

FRBは26─27日に開いたFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を予想通り75ベーシスポイント(bp)引き上げ、2.25─2.50%とした。

会合後、パウエル議長は政策の方向性について信頼できるガイダンスを「会合ごとに」しか提供できないと発言。これに対し、チェース・インベストメント・カウンセルのプレジデント、ピーター・タス氏は「パウエル議長が今後の指針をデータに委ねようとしたことが市場を安堵(あんど)させた。議長は自動的に再利上げが必要だとは言わなかった」と評価した。

クレセット・キャピタルのジャック・アブリン最高投資責任者(CIO)は「(今回の利上げは)広く予想されていたことであり、全会一致の決定だったことは心強い」と述べた。

マイクロソフトの売上高見通しやグーグルの親会社アルファベットの決算を受け企業業績への期待も高まり、市場を支援した。

S&P総合500種は6月8日以来の高値で引けた。情報技術セクターの上げに支援された。S&Pグロース指数は3.9%高で20年4月以来の大幅な上昇率となった。

マイクロソフトは6.7%上昇。今会計年度の売上高の伸び率はクラウド部門の堅調な需要で2桁台になるとの見通しを示した。

アルファベットは7.7%高。前日発表した第2・四半期決算でグーグルの検索広告収入が予想を上回り、広告市場の減速を巡る懸念が和らいだ。

携帯電話サービス大手のTモバイルUSは5.2%上昇。四半期利益が予想を上回ったほか、22年の月額払い契約者数見通しを従来の530万─580万人から600万─630万人に引き上げた。上方修正は今年2回目。

米取引所の合算出来高は105億6000万株。直近20営業日の平均は108億8000万株だった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5.27対1の比率で上回った。ナスダックでは3.15対1で値上がり銘柄数が多かった。

*動画を付けて再送します。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 32197.59 +436.05 +1.37 31865.05 32336.2 31799.43

3

前営業日終値 31761.54

ナスダック総合 12032.42 +469.85 +4.06 11756.19 12081.7 11718.38

3

前営業日終値 11562.58

S&P総合500種 4023.61 +102.56 +2.62 3951.43 4039.56 3951.43

前営業日終値 3921.05

ダウ輸送株20種 13847.01 +232.87 +1.71

ダウ公共株15種 983.96 +1.53 +0.16

フィラデルフィア半導体 2911.00 +132.04 +4.75

VIX指数 23.24 -1.45 -5.87

S&P一般消費財 1208.91 +44.82 +3.85

S&P素材 476.87 +5.90 +1.25

S&P工業 776.32 +12.07 +1.58

S&P主要消費財 766.95 +5.94 +0.78

S&P金融 548.46 +8.32 +1.54

S&P不動産 266.79 +1.45 +0.54

S&Pエネルギー 570.32 +12.30 +2.20

S&Pヘルスケア 1538.91 +9.90 +0.65

S&P通信サービス 192.89 +9.38 +5.11

S&P情報技術 2449.09 +100.84 +4.29

S&P公益事業 359.85 +0.39 +0.11

NYSE出来高 9.38億株

シカゴ日経先物9月限 ドル建て 28045 + 285 大阪比

シカゴ日経先物9月限 円建て 28020 + 260 大阪比