米の中国対抗半導体法案が上院通過、下院も週内可決へ
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ようやく何とかなりそう。アメリカの競争力強化法について昨年通った上院版(USICA)と今年春の下院版(US COMPETES)のすり合わせがここまで難航。結局、半導体支援だけに絞る「CHIPS+」で決着に。
休眠状態にあった「ビルドバックベター」法案を簡略化させ、9月末までに予算調整で復活させようとする上院民主党指導部の動きに対して、マコーネル院内総務を中心とする上院共和党指導部が「競争力強化法をブロックする」と宣言して混乱状況でした。
上院版も下院版も全米科学財団の新部門創設やSTEM (Science, Technology, Engineering, and Mathematics) 研究・教育の拡大などによる米国の競争力強化など、かなり重なっていました。大きなすり合わせが必要なのが下院法案の次世代エネルギー支援くらいでしたのですぐにまとまると思われていました。
マコーネル院内総務のちゃぶ台返しの動きがあったため、すり合わせできず半導体支援に切り替えましたが、簡易版「ビルドバックベター」の方もマンシンの説得でまとまりそうになっています。選挙の年の夏季休暇直前の議会の動きはポイントをいかに稼ごうかという思惑から展開が大きくワクワクします。CHIPS法は確かに中国に対する競争力向上が想定されているが、そもそも中国の半導体の方が劣位にある。むしろこの法律が焦点にしているのは、自然災害などで半導体の供給が途絶えても大丈夫なようにするために国内生産を強化するということ。