グリー、マンガ事業に参入--縦読みマンガを主軸として企画・制作を推進
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注目のコメント
縦スクロール、という媒体の表現効果としては、
縦書き、横書きに依存しないため国際展開が有利という点
絵が、1ページ、2ページという離散値ではなく連続的な存在になることで、「スクロール時間」を間として扱える点です。
かつて、日本の漫画を海外翻訳する際には、縦書き横書きのめくり方の違いを考慮して絵柄を反転させていたそうですが、鳥山明先生か翻訳の条件として「反転させない」と提案をして以来、反転をさせない漫画が定着していきました。
これは、絵が崩れることを防ぐ意味で重要なのだと思います。
ただ、やはり、漫画が「早く動く物体」を「右から左」に書くのは、間違いなく、縦書きの漫画を読む際には目を右から左に動かすのが自然の流れだからです。
そうなると、ウェブトゥーンでは、下への動きが素早さの表現、上への動きが抵抗の表現に向いているのだろうと感じます。
もうひとつの「間」の表現で言えば、
かつて、ノベルゲームでよくあった描写ですが、
ひたすら同じ言葉の羅列が続いた末に、どんでん返しの一文が挿入される、という技法があります。
自由に目を動かせる小説でこれをやると、単に読み飛ばされてしまうだけになり、「間」を生み出すことにはなりません。
ウェブトゥーンでは、スクロール時間で間が作れます。
カジノでルーレットが回っている間、脳内では次に起こることへの期待がどんどん高まっていくのですが、
「先が気になる」という状況をうまく作るためには、この「待ち時間」が必要であり、
間をつくるには、物理的な「時間量」がとても大事です。
こうした表現は、ページをめくる漫画には適しませんが、ウェブトゥーンにはマッチします。
媒体によって効果的な表現技法は変わりますが、優劣はないと思います。
もちろん、ウェブの世界で消費されやすいのは、隙間時間を活用しやすく、目に止まりやすいテンプレものですが、
お金が集まるところにはクリエイターも集まります。
日本はどうしても漫画の文化が強いため、簡単にウェブトゥーンへと移行することはできないかもしれませんが、この世界でも素晴らしい作品が生み出されることを期待します。「縦読みだから面白い」という作品・手法が出てこない限り、縦読み漫画は「既存の漫画をスマホで操作しやすくするため縦にしちゃった」から抜け出せない。
漫画は、テンポ良くコマを追っていくことと、セリフを脳内でそれなりに感情込めて再生出来ないと読めない(楽しめない)と思います。そのため、漫画家さんたちはコマの大小や、アップ絵・引き絵・モノローグなどを使って物語に波をつけるのでしょう。
最初から縦読みにすると決まっていれば、描くときから意識は変わってくるのだと思うのですが、描き手側から見たらどうなんでしょうね。力のある漫画家さんが育つ土壌には思えないので、やっぱりやっつけ仕事のように「とりあえず電車の中で暇つぶしに読むレベル」の漫画が増産されるような気がします。
もしくは読者の方が縦読みに慣れすぎて、紙漫画は読みにくい!という時代が来るのでしょうか。無料のウェブトゥーンをたまに読んで、20本に1本ぐらいの割合で課金したりするけど、ウェブトゥーンだからつまらないという事はなく、粗悪な漫画はつまらないというだけ。
既存の書籍で読む横読み漫画文法の良さも分かるけど、スマホ縦読みが時代の要請ではある。(ネトフリやYouTubeの飛ばし視聴みたいに)
群雄割拠の中から新しい勝ちパターンを生み出した所が勝つという事で、今は人気のなろう小説のウェブトゥーン化が主流みたいだけど、エッセイ漫画や4コマならぬ8-16コマ漫画みたいなものがウェブトゥーンだと読み易くて流行る可能性ありそう。
一時期流行ったブログ漫画的なものですね。