「全固体電池」の量産に向けて、一部のスタートアップが動き始めた
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Solid Powerが量産を見据えて負極をシリコン・アノードにしたのは知りませんでした。スペック的にはリチウム金属負極の方が良いのですが、数ミクロンの金属箔を取り扱うのは大変です。しかもドライルームを使ってとなると。
Quantumscapeは固体電解質としてセラミックセパレータを使っていますが、これも製造時の粉末の取り扱いを考慮したものです。
全固体電池というと電解液を固体状にした電池ですが、それでも既存の液系LiBの製造工程を踏襲しようとすると、素材粉末を液状にして塗り乾かす工程が必要になります。
固体のまま扱えればこのスラリーを乾かす工程とエネルギーが節約出来るので、全固体でない電池でも工程の省略を狙って「ドライ電極」と称したりも。
https://newspicks.com/news/6613808
またラボレベルで次世代電池を開発するプレイヤーが量産工程の制約から、素材や構造を見直すことも今後増えるでしょう。そしてソリッドステートな素材にすることで半導体のような製造工程が見えて来そうですが、ケミカルなエネルギーデバイスである二次電池の場合は、インゴットを微細加工することで性能を発現するのとは違い、ちょっとした配合や条件の違いで性能も変えられます。
歩留まりが7割程度というのも、こうした作り方に起因するためなので、ファウンドリーなどというビジネスは成り立たないのですが、再エネ使えて原材料を安く調達出来れば品質管理の妙で削減するコストも簡単に上回れる可能性も無くはなく、NorthvoltやFREYRが北欧で目指しているビジネスになります。