DJ-大連万達集団、ライオンズゲートへの出資に向け交渉中
2014/12/02, ダウ・ジョーンズ
【北京】中国の複合企業、大連万達集団は、米映画製作・配給大手ライオンズゲート・エンターテインメントへの出資に向け交渉を行っている。人気アクション映画「ハンガー・ゲーム」の製作・配給を手掛けるライオンズゲートは複数の戦略的パートナー候補と話し合っている。交渉に詳しい関係者が明らかにした。
関係者によると、万達などはライオンズゲートの筆頭株主でもあるマーク・ラチェスキー会長が現在保有する同社株37%の一部を取得する可能性について協議している。万達は2012年に買収した米国2位の映画館運営会社AMCエンターテインメント・ホールディングスを傘下に置いている。
万達のウェブサイトに掲載されている情報によると、同社の王健林・董事長(会長)は10月にラチェスキー氏と会った。関係者の1人によれば、ライオンズゲートと万達の幹部らは何回か顔を合わせているという。
別の関係者の話では、ラチェスキー氏が売却しようとしているのは保有株の一部のみで、ライオンズゲートに戦略支援を提供できる買い手を探している。
ライオンズゲートとラチェスキー氏は最近、中国の電子商取引最大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)の馬雲(ジャック・マー)会長を含む数人の戦略的投資家候補と交渉したが、全員が中国人というわけではないという。
ライオンズゲートの作品の中で最も成功した「ハンガー・ゲーム」シリーズは終了に近づいている。シリーズの最終章の前章となる「ハンガー・ゲーム 3 マネシカケスの少女」は11月20日の全米での封切り以来これまでの全世界での興行収入は計4億8000万ドル(約570億円)に達している。極めて好調だが、昨年公開されたシリーズ2作目「ハンガー・ゲーム2」の同期間の興行収入には及ばない。
ライオンズゲートにはこれほど大規模な映画シリーズは他にない。人気ドラマシリーズの「マッドメン」や「Orange is the New Black」を制作している同社のテレビ部門は成長しているが、まだ規模が比較的小さい。
万達に近い関係者によると、他の中国のエンターテインメント会社と同様に、万達もこの1年、複数のハリウッドの映画会社に接触しているが、その多くは出資だけでなく、映画の共同製作にも重点が置かれているという。
Copyright (c) 2024 Dow Jones & Company, Inc. All Rights Reserved.
プレミアム会員限定の記事です
今すぐ無料トライアルで続きを読もう。
オリジナル記事 7,500本以上が読み放題
オリジナル動画 350本以上が見放題
The Wall Street Journal 日本版が読み放題
JobPicks すべての職業経験談が読み放題