[北京 27日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は、同国の金融政策は今後も緩和的で景気の回復を支えると述べた。

最近行われた中国国際電視台とのインタビューの内容が、人民銀のウェブサイトに掲載された。

インタビューで「われわれは今年、新型コロナウイルスおよび外部からのショックによる成長の下押し圧力に直面しており、経済回復を支えるために金融政策は総体的に緩和的であり続ける」と指摘。「同時に中小企業支援やグリーン・トランジション(温暖化対応)などの構造政策も重視する」と語った。

また、中国のインフレ見通しは安定しており、人民銀は物価の安定と雇用を優先させるとした。

インフレを考えると、実質金利はかなり低いとも発言。グリーン融資の残高が3月時点で18兆元(2兆6900億ドル)以上、グリーン債の残高が約1兆3000億元だったことも明らかにした。

さらに「気候変動リスクの管理を強化するため、人民銀は昨年、初の気候変動リスクストレステストを実施したが、その際の最大の課題は情報開示が不十分なことだった」とし、「そのため、われわれがグリーン金融政策ツールを設計し実施する際には情報開示と厳格な監督が必要だ」とした。