次世代たんぱく質「昆虫食」は広がるか、車部品メーカーが“コオロギクッキー”投入
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注目のコメント
素材自体はフロンティア領域だけど国産事業として懸念すべき部分もいくつかあると思います。
まず飼料の問題。残念ながら日本は飼料輸入依存度が高すぎる。昨今の穀物相場、為替、それらは直接原価としてコオロギ飼育を圧迫する。常に原価に対するプレッシャーを負いながらの商売は、これからの時代は特にキツイと思う。
次にアレルギー問題。昆虫もエビカニ同様にアレルギーの元になりうる。普及すれば必ずコンタミの問題が起こり、使えるメーカーとそうでないメーカーで分かれる。今も既に懸念している企業は多いくらいで、万人向けの素材にはなり得ない。
で、最終的に海外産との差別化。飼育や管理が楽な点もあり、欧米では完全効率化・大規模生産型のプラントが増え続けてます。地場の飼料が安い海外から参入されるとコストでは代打ちできない。日本の国産であるメリットは何か。その視点を持って海外の情報も集めていかないと、数量が纏まり始めた段階で「待ってました!」と商社にテリトリーを荒らされて終わるだろう。
個人的には3の部分が大事だなと。特に生産資源が乏しいこの国で素材生産する理由が見当たらないんですよね。仮に普及しても国産は一過性のものになると推測します。大豆プロテインの牙城は強力だ。
・安い(300/kg程度。Alibabaでの検索による)
・タンパク質としての質が高い
・調理・加工方法が確立されている。
・食物連鎖の原則を考えると、昆虫より生産にかかるエネルギーは少ないと予想される。
ビジネスの観点からすると、イノベーター以外を取り込むには上記の課題を解決するか、『滅茶苦茶美味い』などの特徴を付加させる必要があると思われる。
余談だが、タンパク質の供給は生産を豆類・穀物類(意外とタンパク質が多い)に転換すれば需要を満たすと予測している。飼料に対して獲得できる可食部の量は、牛が25kgの飼料に対して1kgしかとれないのに、コオロギは2kgの飼料で1kgとれると聞いたことがあります。
まあ言ってみれば海老だってグロテスクですし、イチゴ飲料にはカイガラムシの体液であるコチニールが昔から着色料として使われていますから、慣れの問題なのかも、と思ったりします。
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