【最新】動画でわかる、福島原発事故の「これまで」と「今」
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被害の大きさはほとんど変わらなくても、30kmと31kmの線引きで賠償金をもらえる人ともらえない人がいるという事実と、そこから住民の方々同士での衝突が生まれ、そのエネルギーが政府や企業に向かないというのは非常にリアルな話だと感じました。
福島第一原発に関しては、自分も先月実際に伺いましたが、1番に感じたことは、現地での作業は非常に大変であるということです。
内部に入るまでに、本人確認や放射線量などの検査を何度も受けました。また、濃度の高い部分に入る際には防護服を何重にも重ねて着る必要がありました。身動きは非常にとりづらく、夏場などの温度の高い時にあれを着たら、熱中症になってしまいそうな程のものでした。
自分は数分しか着ていなかったにも関わらず、非常に疲れました。
内部で今も作業されている方は毎日これを着て、その上で作業をしているのか、と思うと頭が下がる思いです。廃炉に向けた作業が進む福島第1原発の現状や帰還困難区域の様子、周辺地域に住む人々の思いを、コンパクトな要点解説を盛り込んだ動画でお伝えします。
福島第1原発の構内に入ったのは、今回が初めてでした。多くのエリアでは厳重な防護服なしに歩けるとはいえ、建屋内に積み重なった瓦礫、撤去されないままの重機など、事故当時に近い場所が幾つもあり、震災と事故の凄まじさが伝わってきます。あまりに高い線量計の数値に終始、緊張していました。
原発周辺の帰還困難区域にはツタが絡まった住居や店舗が立ち並び、道端には止まったままの自販機も。人影だけがなく、まさに時が止まったような光景です。車で縦断し、地図上で見ただけでは掴めなかった広さを実感しました。事故の経過次第では、こうした区域はもっと広がっていたかもしれません。
帰還困難区域に住んでいた方はもちろん、それ以外の地域に住んでいた方でも、事故前の日常を取り戻せていない人は今も大勢います。
ひとたび大きな事故が起きたときに、これだけ深刻な、長期にわたる被害を及ぼす発電施設は他にありません。福島の現実を踏まえずして原子力の利用について語ることはできない。改めてそう感じた3日間でした。
一緒に取材した中居記者によるテキストの記事もぜひ併せて御覧ください。
【現場ルポ】福島第1原発、廃炉のゆくえ
https://newspicks.com/news/7156543福島第一原発とその周辺地域で何が起きてきたのかを、お伝えします。自戒を込めて東京に住む人間が忘れ始めている出来事だし、若い世代には事故のことをよく知らない人も多いと思い、改めて短い時間で理解できるよう、要点の解説もしています。取材した中居記者によるテキストのレポートと併せてぜひ御覧ください。
【現場ルポ】福島第1原発、廃炉のゆくえ
https://newspicks.com/news/7156543
取材中もいろいろな光景に衝撃を受けていたのですが(テロ対策の観点という名目で原発内の撮影が厳しく制限されていたことも想像以上でした)、3日間取材し東京駅に帰った夜9時ころ、駅の明るさにめまいがしそうに感じました。それだけ首都圏へ電力を送る福島の浜通りの夜は比喩ではなく暗かったことに気づき、10年あまりの自分の無知と無関心を再度痛感しました。取材の拠点にしていた原発から10kmほどの富岡町からは、東京まで特急電車で3時間半もかかります。「札束で頬を引っ叩かれて原発を誘致して」という言葉、よく言われていることではありますが、インタビューした複数の方から同じ言い回しで出たことも印象的でした。起きたことがあり、原発の中で現在進行形で進むことがあり、人生が変わってしまった人々の感情がある、というそのままをレポートしています。