[ワシントン 25日 ロイター] - 世界銀行のマルパス総裁は25日、ロシアによるウクライナ侵攻や食料・エネルギー価格への影響、肥料不足などにより、世界経済がリセッション(景気後退)に陥る可能性があるとの見方を示唆した。

米商工会議所主催のイベントで「世界の国内総生産(GDP)を見ると、景気後退を回避できるとは現時点で考えにくい」と述べた。具体的な予測は示さなかった。

ウクライナとロシアでは大幅なマイナス成長が予想され、欧州、中国、米国では成長が減速していると指摘。

途上国は肥料や食料、エネルギー供給の不足でより大きな打撃を受けているとし「エネルギー価格が2倍になるだけで、景気後退を引き起こすのに十分だ」と述べた。

中国では、比較的急激な成長鈍化の背景に新型コロナウイルス流行、物価上昇、以前から続く不動産部門の問題があるとした。

景気後退が始まる可能性のある時期について、見通しは示さなかった。