2022/5/27

【平尾丈】苦しい時期はこう突破した。誰でもできる起業家の習慣

NewsPicks編集部
まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、『起業家の思考法』の著者であり、じげん代表の平尾丈氏だ。
2006年に産声を上げたじげんは、不動産からキャリアまで幅広い領域で展開するメディア(ライフサービスプラットフォーム)事業で、創業から右肩上がりの成長を続けてきた。
本書によれば、同社を急成長させてきたファクターは、「誰もが到達し得る正解」ではなく、「自分にしか出せない別解」を追い求めるスタイルにあったのだという。
前編では、レッドオーシャンでの戦いを遠ざけ、事業化集団としてのポジションを確立した「別解力」の正体を解き明かした。
今回の後編では、別解力を駆使して日本を代表するベンチャー企業を創り上げた平尾氏に、別解力の具体的な磨き方を教えてもらう。
INDEX
  • 「別解力」が突破口になった
  • “優秀な人”ほど、正解を探す
  • PDCAを「本気」で回しているか

「別解力」が突破口になった

──書籍では、正解のない時代で成果を上げるための思考として「別解力」を挙げられていました。
平尾 昔から「人と違うことをして周囲の人を驚かせたい」という性分で、常に別解を探すクセがありました。
小学生の頃、クラスメートとは違う方法で、問題の答えを導くことに楽しみを見いだすようになります。
(写真:iStock / woraput)
まだ学校で習っていないやり方で、テストの回答を提出したときに、答えは合っているのにバツをもらったことがありました。当時の私は納得がいかずに、先生に直談判していました。
今思えばやっかいな少年だったと思いますが、それくらい、「自分なりのやり方」を見つけ、答えを導くことが昔から好きだったのです。
ただ、その重要性に本当の意味で気が付いたのは、自身の会社を立ち上げてからです。