[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日に発表した4月の耐久財受注統計で、民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注は前月より0.3%増と、伸び率は市場予想の0.5%を下回った。3月の1.1%増から減速した。

2022年第2・四半期初めに企業が設備投資をいくらか和らげる動きと、利上げと金融引き締めによる逆風が強まっていることを示した。

キャピタル・エコノミクス(ニューヨーク)の米国担当シニア・エコノミスト、マイケル・ピアス氏は「金利に敏感な企業設備投資の成長が減速し始めている」とし、「金利上昇の影響で経済活動が破壊されているというより、むしろ屈曲しているという私たちの見方と一致している」と指摘した。

コア資本財の受注は金属加工品や電気機器、家電製品、部品が小幅に減少。機械や一次金属は堅調に増加した一方、コンピュータ・電子製品はほとんど増加しなかった。

国内総生産(GDP)で設備投資の算出に用いられるコア資本財の出荷は0.8%増え、増加率は3月の0.2%を上回った。

4月の耐久財出荷は0.1%増えた。3月は1.4%増だった。耐久財の受注残は3月と同じく0.5%増加した。

耐久財受注は0.4%増。3月は0.6%増えていた。4月は輸送用機器が0.6%伸びたのが寄与。3月は0.3%減った。

自動車・同部品は0.2%減と、3月の4.8%増からマイナスに転じた。

変動が大きい民間航空機は1.0%増え、3月の14.7%の急減から回復。米航空機大手ボーイングのウェブサイトによると、同社の4月の航空機受注は46機と、3月の53機から減った。

ウェルズ・ファーゴのエコノミスト、シャノン・シーリー氏は「製造業の低迷は看過できず、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ対応による需要の冷え込みは避けられないが、製造業の減速が差し迫っているとはみていない」と指摘。「製造業者には需要が減速しても工場をフル回転させるだけの受注残が十分にあるほか、高騰する人件費と限られた労働力が企業に省力化技術を求めさせ、設備に対する需要を支援する」と語った。

WRAPUP 2-U.S. core capital goods orders miss expectations; shipments increaseTABLE-U.S. April durable goods orders data