[ローザンヌ(スイス) 20日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は20日、ロシア政府がウクライナ侵攻を決めたことに関し、全てのロシア人が責められるべきではないと述べた。

IOCは、ロシア軍のウクライナ侵攻を受け、ロシアでのスポーツ大会を中止または代替地で開催するよう全ての国際競技連盟(IF)に要請。さらに、ロシアと侵攻拠点の一つとなっているベラルーシの選手らを大会から除外した。

一方で、IOCのロシア委員に関しては、制裁を与えるべきなどの多くの声が上がる中でもIOCの会合などへの参加を認めている。

バッハ会長はIOC総会でのスピーチで「全ての人々を同一視するなら正義は存在しない」とコメント。「この戦争はロシア国民、ロシア選手団、ロシア・オリンピック委員会、ロシアのIOC委員が始めたものではない」と述べた。

また、ロシアとベラルーシ選手の大会除外については「制裁ではなく、保護措置。競技の完全性を守るための措置。侵攻開始後、多くの国で反ロシア、反ベラルーシの感情が深まったため、ロシアとベラルーシの選手や役員の安全を保証することができなかったため」と説明した。