[ロンドン 20日 ロイター] - 英住宅金融大手ネーションワイド・ビルディング・ソサエティーは20日、高インフレが経済を圧迫し、住宅価格が下落する可能性があると警告した。

4月4日までの1年間の税引き前利益は16億ポンド(20億ドル)と前年度の8億2300万ポンドからほぼ倍増した。

ジョー・ガーナー最高経営責任者(CEO)は、燃料価格の高騰と世界的なサプライチェーンの混乱により英国ではインフレ率が1980年代以来の水準に達し、顧客に打撃を与え始めていると指摘した。

「インフレはウクライナ戦争により悪化しており、当面は経済に相当な足かせとなるだろう」と述べた。

ロックダウン(都市封鎖)解除後の力強い景気回復によりネーションワイドは業績を伸ばしたが「家計への圧迫を踏まえると住宅価格は下落するリスクがある」と指摘。住宅ブームは長続きしない可能性があると慎重な見方を示した。