[フランクフルト 20日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースは、ドイツ事業を強化する方針。ドイツ経済の屋台骨である中小企業に照準を合わせる。

中小企業向け事業で先行するコメルツ銀行、ウニクレディト傘下のヒポ・フェラインス銀行、ドイツ銀行を追撃する構えだ。

ディールロジックによると、JPモルガンは2016─21年のドイツ企業の合併・買収(M&A)助言業務で平均14%の市場シェアを確保。10─15年からシェアが倍増している。

現場で指揮を執っているのが、ベルンハルト・ブリンカー氏。約75社の顧客基盤を築き、過去1年間でスタッフを15─20人に倍増した。

同氏は「事業をさらに拡大する余地が大いにある。基礎は築いた。中期的に事業を10倍にすることが可能だ」と述べた。

ブリンカー氏は3年前に事業拡大に着手。ドイツ銀行、ING、ラザードから人材を引き抜いた。「現在も採用を続けている。有能な人材を常に探している」という。

同氏のチームは、オーストリアとスイスの事業も担当。現在2人を募集しているが、将来の人員拡大計画の詳細は明らかにしなかった。