[ロンドン 20日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が20日発表した4月の小売売上高は、前月比1.4%増と予想外の増加となった。ただ、生計費が上昇しており、個人消費の見通しは依然として厳しい。

3月は1.2%減。ロイターがまとめた4月の市場予想は0.2%減だった。

2─4月の小売売上高は0.3%減。1─3月は0.7%減だった。

市場調査会社GfKが20日発表した5月の英消費者信頼感指数はマイナス40と、前月のマイナス38から低下し、1974年の調査開始以来最低を記録した。

ムーディーズ・アナリティクスのシニアエコノミストは「物価圧力は年内続く見通しで、家計は裁量的支出を減らし、経済成長にブレーキがかかる可能性が高い」と指摘。

「イングランド銀行(英中央銀行)は、インフレの抑制と景気後退の回避という微妙なかじ取りを迫られる」と述べた。

ONSによると、食料品店の販売は2.9%増加。主にアルコール、たばこ、菓子の販売が増えた。「人々はお金を節約するため自宅で過ごす時間を増やしている可能性」があるという。

衣料販売も好調だった。夏休みや結婚式に向けた準備が背景という。