2022/5/19

【デジタル副大臣】日本は、根本のシステムから書き換えよ

NewsPicks編集部
おかしいルールは変えてしまえ──。
日本では、はるかに昔の「アナログ規制」が国をがんじがらめにしていたところ、デジタル庁の設立を契機に、ようやく政治主導で改革がひたすら地道に進んでいることを前回の記事でお伝えした。
では、その旗振り役を担う中枢は、この国の真の問題点はどう見るのか。
そこでNewsPicksは、デジタル臨時行政調査会の事務局長を務める小林史明・デジタル副大臣兼内閣府副大臣に単独インタビューを実施した。
小林氏はNTTドコモ出身で「インフラ屋」「システム屋」を自称する政界におけるデジタル通。これまで日本でデジタル化が進まなかった理由や今後の展望、さらにデジタル化の次を見据えた「霞が関改革」について、語ってもらった。
INDEX
  • 「失われた20年」の原因
  • おかしいルールは、変えればいい
  • 官僚には、多様性が必要だ
  • 「中堅が薄い」霞が関
  • 「日本は伸びしろしかない」理由

「失われた20年」の原因

──今、政府主導で臨調を立ち上げ、行政改革に取り組む理由を教えてください。
小林 よく「デジタル敗戦」と言われますが、その前に日本はこの20年間、実質GDPを見ても経済成長できていません。
その要因として、必ず言われるのは、すべての産業で生産性が上がっていないということです。デジタルの実装が、IT産業以外で十分されてこなかったのは明らかです。