[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は17日、10年以上ぶりの利上げを決定した5月理事会の議事要旨を公表し、インフレの高まりを受けて決定よりも大幅な利上げを議論したことを明らかにした。

40ベーシスポイント(bp)の利上げを検討したが、「通常の(政策)運営」への回帰を示す25bpの利上げで一致したという。3日の理事会で政策金利は0.35%となった。

議事要旨は「理事会は毎月開催されるため、追加情報に基づき比較的短期間で金利設定を見直す機会がある」、「また、オーストラリアのインフレ率が徐々に目標に戻るようにするには、さらなる利上げが必要になりそうだという点でも意見が一致した」とした。

市場は6月7日の理事会で再び25bp引き上げるという明確なサインであると受け止め、先物市場では6月に政策金利が0.60%に引き上げられることを完全に織り込んでおり、年末までに2.75%に達すると見込まれている。

議事要旨は「理事会メンバーは、オーストラリアのインフレ心理が持続的に変化した場合、インフレ率を目標に戻すことはより困難になるとの見解を示した」とした。

理事会は、多くの企業が賃上げを目指しているという、ここ数カ月の賃金動向の大きな変化にも言及した。