[東京 12日 ロイター] - 日銀が12日発表した4月の貸出・預金動向によると、 銀行・信金計の貸出平残は前年比0.9%増の584兆7260億円となった。前月の0.5%増からプラス幅が拡大し、残高は過去最高を更新した。

都銀等の貸出平残が0.1%増と11カ月ぶりにプラス転換したほか、地銀・第二地銀が1.9%増と前月からプラス幅を拡大した。地銀・第二地銀の残高は274兆8459億円で過去最高となった。

大手銀の貸し出しは2020年4月以降にコロナ関連融資で大きく伸びたが、その反動もあって21年度にかけて貸し出しの伸びは縮小していた。4月は前年の反動要因が一巡した。日銀の担当者は「企業の資金繰り自体は引き続き落ち着いている」と説明している。

一方、信金は0.1%減と2013年7月以来となるマイナスに転換した。

4月の預金平残は都銀・地銀・第二地銀の3業態と信金の合計で1013兆3065億円。前年比2.9%増となった。