原油130ドルで経常赤字16兆円、42年ぶり転落 日経試算
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経常収支が黒字であるということは、極めて広い意味で我が国が生み出す価値が費消する価値を上回っていることを意味します。政府が巨額の赤字と借金を抱えながら円と国債が安定した価値を保つ背景には、政府は赤字でも日本全体は黒字という信頼感があるのです。資源価格の高騰による経常収支の赤字化は日本が生み出す価値の一部が資源国に流出することが原因なので、こうした信頼の構図を壊します。
ドルが基軸通貨としての地位を有するがゆえ経常収支の赤字分がいわば自動的に自国に還流する米国と違い、日本で経常収支が赤字に陥れば、円安が進み高い金利を払わなければ国債の買い手が現れないといった事態が起こり得ます。国債の価値を維持しようと思えば日銀が無制限に国債を買い続けて金利を抑制するほかないですが、それは更なる円安と望まぬインフレを招く結果になりかねません。
350兆円の対外債権が下支えするので年間20兆円程度の経常赤字で日本が直ぐ危機に陥ることはないにせよ、今後も原油、天然ガス、石炭といった資源の価格が高止まるなら、日本のエネルギーをどうするか真剣に考えないと、日本の生み出す価値が海外に流出して国民がますます貧しくなってしまいます。
資源価格の高騰は本来なら資源の消費を減らしエネルギー政策の在り方を考える契機になるはずですが、国民も政府も補助金を出して末端価格を抑えることに注力する結果、そうした構造変化は起きません。日本の富を流出させぬため、経常収支が赤字に陥ることの意味合いを真剣に見つめ直す必要がありそうに思います。おじさん達がなんでも先送りの後回しをし続けてきた結果だな。いつかは来ることを予測はしてたしそれが近い将来だと言うことも分かってきました。これを期にもっと若返りを図っていきましょうよ日本