[東京 5日 ロイター] - 厚生労働省が5日公表した2月の毎月勤労統計(速報)によると、実質賃金は前年比横ばいとなった。1月と比較して現金給与総額の前年比はプラス幅が拡大したが、消費者物価指数の上昇率も拡大し、相殺した。

2月の現金給与総額は前年比1.2%増の26万9142円と2カ月連続で増加し、1月の1.1%増からプラス幅が拡大した。コロナ禍で昨年2月は0.4%減と落ち込んでいた反動が表れた。

所定内給与は前年比0.9%増の24万5772円と4カ月連続で増加した。所定外給与は同5.8%増の1万8651円と11カ月連続で増加した。

ボーナスや定期代など特別に支払われた給与は前年比4.7%増の4719円と2カ月連続でプラスだった。

2月は、消費者物価指数が、2020年基準の持ち家の帰属家賃を除くベースで前年比1.1%の上昇と1月の同0.5%からプラス幅が拡大した。

毎月勤労統計速報は今回発表の2月速報および1月確報から、基準年が2015年から2020年に変更された。基準変更に伴い1月の実質賃金は前年比0.4%増から0.5%増に小幅上方修正された。