[チューリヒ 19日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるオーストリア中央銀行のホルツマン総裁は19日付の地元紙クローネで、資産買い入れ策終了前に利上げに踏み切ればインフレと闘う明確なメッセージを打ち出せるという考えを改めて示した。

ECBは10日の理事会で金利を据え置き、資産買い入れを第3・四半期に終了する方針を表明。ラガルド総裁は利上げを急がない姿勢を示した。

ホルツマン氏はこれまでも、ECBが資産買い入れ終了前の夏に利上げを開始することもあり得ると述べていた。

同氏はクローネに対し、「債券買い入れシステムは理解が難しいが、利上げは誰もが理解できるシグナルになるだろう」と述べた。

また、ロシアによるウクライナ侵攻がなければ、ユーロ圏経済は「素晴らしい成長軌道」に乗っていただろうと語った。

一部の域内高債務国については、政府支出を単に削減するだけでは構造改革につながらず不十分とし、気候対策を進めながら財政余地を生み出せるよう成長を促進することが課題だと述べた。