[北京 5日 ロイター] - 中国の劉昆財政相は5日、今年は財政支出を拡大し減速する経済を支える方針を示した。

この日開幕した全国人民代表大会(全人代)で、李克強首相は政府活動報告を行い、22年の財政赤字目標は国内総生産(GDP)比約2.8%と、昨年の3.2%前後より低く設定された。

劉財政相は、財政赤字の対GDP比率の引き下げは財政の持続可能性を維持する上で重要な措置であり、将来のリスクや試練のために政策発動余地を温存するのに役立つと述べた。

その上で、中央政府の今年の資金配分は、前年までの繰り越しに支えられて1兆2670億元(422億5000万ドル)となり、財政赤字比率を1%ポイント押し上げることになると説明した。

財政省によると、地方政府の歳入を支える、中央政府からの資金給付が今年は9兆8000億元近くに拡大する見通し。

今年の科学・テクノロジー向け予算は7.2%増加する見込み。昨年は予算の99.3%に相当する3205億5000万元(507億3000万ドル)を支出した。