【Q&A】ロシアはまだ「最強のカード」を持っている
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ウクライナ問題とは、「ガス」の問題でもあります。
ドイツーロシア間の天然ガスパイプライン「ノルドストリーム2」にとどまらず、欧州がいかにロシア産天然ガスに依存しているかはよく語られていますが、そもそもなぜこの「天然ガス」がいま重要なのか。
NYTの独自翻訳に、NewsPicks独自のインフォグラフィックスも加えながら、その全体像をわかりやすく解説します。ロシアのウクライナ侵攻を受けて、金融市場では米国のロシア制裁がどの程度に及ぶのかが注視されていましたが、欧米側との軍事衝突の可能性は極めて低く、制裁もエネルギー部門は回避されるとの見方が広まり、原油価格の上昇もいったん一服、ダウ平均等の株価も大きく下がったところから足元では上昇に転じています。
議会3誌の一つであるPoliticoでは、バイデン大統領は自国経済にも大きな影響を与えるエネルギー部門への制裁は行わないと報じており、The Hillでも制裁は銀行や輸出規制に当面はとどまり、SWIFT銀行決済システムからの排除は行われないと報じています。
引き続き制裁がエネルギー部門とSWIFTに及ぶのかが2大テーマになると思いますが、その可能性は現時点では低いと市場は見ています。ウクライナ問題は、昔も今も以下の自問自答で簡単に理解できます:
問1: ウクライナのNATO加盟阻止は、ロシアにとり死活問題か?
問2: ウクライナのNATO加盟は、西側(米国+英仏独などNATO主要国)にとり死活問題か?
イデオロギー由来の盲目発症度の低い日本社会では、大体皆さん正解なさるようですので、巻末での解答記載は不要だと思います。
英語の講義が負担でない方は、このシカゴ大の先生が2015年当時に全て説明されていますのでご覧下さい:
https://youtu.be/JrMiSQAGOS4
(講演者情報) https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ジョン・ミアシャイマー
今されている報道は、この基本の上に乗っかった(乗ってもいない?)、尾ひれはひれ的周辺部分の論説に過ぎないと感じます。
国際社会でも、広めた知見に基づくKY能力は重要ですね。
最近英語圏でEmphasy(共感、日本語的には慮る・おもんばかる力)って言い出してますが、それがIdealisticに相手の為だけにあるのではなく、realisticに自らの幸福にも寄与するもの、ってどれだけの人が分かってんだろ、と疑問な昨今です。