[ロンドン 21日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは21日、世界の金融市場は地政学リスクを既に織り込んでいるが、ロシアとウクライナの間で紛争が勃発すればリスクプレミアムは一段と上昇するとの見方を示した。

ゴールドマンによると、地政学リスクに関連したディスカウントは米株式市場で5%、欧州株式市場では8%織り込まれている。米10年債利回りのディスカウントは25ベーシスポイント(bp)、ユーロは2%と推計。一方、金は5%のプレミアムで取引されている。

ゴールドマンは、ウクライナ情勢を巡る緊張が一段と高まればリスクプレミアムがさらに上昇すると指摘している。

UBPのグローバル為替戦略部門代表、ピーター・キンセラ氏も、市場はすでにウクライナ情勢の悪化をある程度織り込んでいるとし、「少し前にあったようなサプライズ要素はない」と語った。

その上で、原油価格を踏まえると、通貨ルーブルの対ドル相場は65─66ルーブル程度になる見通しだが、現時点では79ルーブル前後だとした。