米、日本の鉄鋼に無関税輸入枠 年125万トン、メーカーは歓迎
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欧州に続き、日本からも撤廃要求。動きの鈍いバイデン政権に先般の首脳会談でも強く要求。交渉の結果、関税割当で数量を抑える措置を講じて一部関税免除。バイデン政権は中間選挙控えて、鉄鋼業界の要望受けて一部免除しかできない政治状況。
これは国内業界への救済策で保護主義の典型。本来は過剰供給を招いている元凶の中国をターゲットにすべきものを日欧まで巻き添えに。
むしろ対中国で日欧と共同歩調を取ることと合わせ技で対応することに。通商拡大法232条による、安全保障を理由とした追加関税は敵対国、同盟国にかかわらずかけられるものであったが、加、墨、欧州に続き、日本も関税解除。しかしアルミは関税が残っている。結局は保護貿易的措置の本質は変わっていない。
同盟国日本としては当然の話。バイデン政権にとってはアメリカ国内のインフレ対応でもあります。鉄鋼に限らず、同盟国の関税を少しずつ元に戻し、中国などに対してはデカップリングの精緻化で緩めるものと厳しいままに分けていく流れ。19年、20年と減った対中貿易赤字は21年には3年ぶりの拡大に(19年の段階までには戻ってはいませんが)。
とはいえ、今回の鉄鋼関税の免除が「一部」でしかないのは、国内産業保護の動きもまだかなり顕著であることを示しています。