[28日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は28日、インフレが想定より高水準かつ長期にわたって推移しているたため、米連邦準備理事会(FRB)は金融緩和政策のアクセルから「少し」足を離し、需給の不均衡に対応する必要があると述べた。

NPRニュースに対し「バランスを取る方法として、われわれは金利を引き上げることによって金融政策を強化する傾向にある。このような対応は経済にブレーキをかけることにはならないが、アクセルから少しだけ足を離すことになる」とした。

また「現在の価格が高水準である理由の多くは新型コロナウイルス感染症に関連した一時的な要因」と指摘。「サプライチェーン(供給網)が回復すれば、こうした価格上昇圧力も自然に和らぐと期待している。そして、これはFRBの対応を少なくしなければならないことを意味する」と語った。

利上げが何回必要かとの質問に対しては、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表されたドットチャート(FOMCメンバーの政策金利予想分布)で2022年に3回の利上げが想定されていることに言及した上で、経済指標やサプライチェーン、労働市場の動向次第との認識を示した。

また、ヤフーファイナンスのインタビューに対し、FRBはインフレに対応するために3月に利上げに踏み切る公算が大きいが、その後は経済情勢次第になると指摘。「数回の利上げを実施することに違和感はない」としながらも、春に利上げを行った後に、経済情勢を見極めるために一旦休止する可能性もあるとの考えを示した。

物価動向については、年内に正常化し始めると予想。年央までに低下傾向にある証拠が出てくるとの見方を示した。