[28日 ロイター] - 中国国家インターネット情報弁公室(CAC)は28日、顔や声などのデータを修正するコンテンツプロバイダーに対する規制草案を公表した。「ディープフェイク」に対する取り締まり強化の一環。

CACのウェブサイトに掲載された文書によると、アルゴリズムを使ってテキスト、音声、画像、動画を生成・修正する技術などの規制を強化することを目的としている。

深層学習やバーチャルリアリティを利用してオンラインコンテンツを改変するプラットフォームや企業は「社会道徳や倫理を尊重し、正しい政治的方向性を順守すること」が求められるとした。

草案は「ディープフェイク」によるなりすましから個人を守る狙いがある。

顔や声などの生体情報を編集する際は対象となる人に通知し同意を得る必要がある。またディープフェイクが偽情報の拡散に使われないよう、ユーザーからの苦情処理システムを整備するよう求めた。アプリストアは必要に応じて、ディープフェイク技術提供者のアプリを停止したり禁止したりすることが義務づけられる。

CACはディープフェイク技術が違法行為にも利用されており、国民の重大な利益を損なうだけでなく、国家の安全や社会の安定を危うくしていると指摘した。