[北京 27日 ロイター] - 27日の原油先物は反落。前営業日に2%上昇したことから利益を確定する売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)が3月の利上げを示唆し、高騰していたエネルギー市場にテクニカル的な調整を招いた。

0122GMT(日本時間午前10時22分)時点で、北海ブレント先物は0.31ドル(0.3%)安の1バレル=89.65ドル。前日は約2%上昇し、7年ぶりに90ドルを付けた。

米WTI先物は0.26ドル(0.3%)安の87.09ドル。前日は2%高。

OCBC(シンガポール)のエコノミスト、ハウイー・リー氏は「供給面での困難が続き、ロシアとウクライナの緊張が高まっていることが引き続き原油価格を支えている。今日はやや値を下げているが、これはテクニカル的な動きにすぎないと思う」と述べた。

同氏は、ロシアとウクライナの緊張が原油価格の上昇に一役買っている一方、「石油輸出国機構(OPEC)と米国の双方における現実の供給問題が、市場を押し上げる主な要因となっている」と述べた。

OPECは12月に予定していた供給拡大目標を達成できず、新型コロナウイルス流行から世界の需要が回復する中で、供給能力の制約が浮き彫りになった。

世界最大の石油消費国である米国では、原油とガソリンの在庫が増加し、供給に対する懸念が幾分和らいだ。

米エネルギー情報局(EIA)が26日に発表した21日までの1週間の原油在庫は240万バレル増加して4億1620万バレルとなった。ロイターによるアナリスト予想では72万8000バレル減が見込まれていた。

ガソリン在庫は130万バレル増の2億4790万バレル。