[26日 ロイター] - 米半導体大手インテルが発表した第4・四半期の売上高は過去最高を更新したものの、併せて公表した第1・四半期の利益見通しは市場予想を下回った。

インテルの株価は時間外取引で当初約3%下落。その後、同社が自社半導体に対する需要とサプライチェーン管理能力に自信を示したことで幾分値を戻した。

ただ、パトリック・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は電話会見で、半導体に対する「前例のない需要」が続く中、供給制約は今年から来年にかけて持続するとの見通しを示した。

また、今年上場を予定している自動運転部門モービルアイのように、他にもスピンオフを行う可能性があると表明。そのプロセスは「順調に進んでいる」と述べた。

第4・四半期の業績は調整後の売上高が195億ドルで、予想の183億ドルを上回った。調整後の1株利益は1.09ドルで、こちらも予想の0.91ドルを上回った。

利益率の高いデータセンター事業の売上高は20%増の73億ドルで過去最高となった。ファクトセットのデータによると、アナリストの予想平均は67億3000万ドルだった。

投資家向け広報を担当するトニー・バロー副社長は業績発表後、ロイターに対し「引き続き全事業にわたって需要が堅調だった。また、当社の生産ネットワークが優れた実行力を発揮し、この厳しい環境下でもその需要に応えることができた」と述べた。

一方、第1・四半期の1株当たり利益見通しは0.80ドル。リフィニティブのIBESがまとめた市場予想0.86ドルに届かなかった。

インテルの売上総利益率の予測値は52%で、今後2─3年の予測レンジに収まっているが、サミット・インサイツ・グループのシニア半導体アナリスト、キンガイ・チャン氏は「大規模な設備投資が予定される中、インテルの粗利益率はさらに圧迫される可能性がある」と述べた。

第1・四半期の売上高予想は183億ドルで、市場予想の平均である176億2000万ドルを上回った。計画通りに進むかどうかは、世界的に半導体の供給が不足する中、旺盛な需要に生産能力が応えられるか次第となる。