[東京 11日 ロイター] - 岸田文雄首相は11日朝、官邸で記者団に対し、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大を受け、外国人の入国を原則拒否する現行の水際対策を2月末まで維持する方針を明らかにした。3回目のワクチン接種へ大規模接種会場を設置するほか、希望者には12歳未満への接種も実施する考えを示した。

岸田首相は「主要国(G7)で最も厳しい水際対策により、オミクロン株の流入を最小限におさえつつ国内感染に備える時間を確保できた」とこれまでの対応を説明。「人道上、国益の観点から必要な対応を行いつつ、当面2月末まで現在の(水際)対策の骨格を維持する」と語った。

一方で、コロナの感染者が急増している国内の対策に重点を移すことを改めて表明し、自衛隊によるワクチンの大規模接種会場を接種することを発表した。これまで対象外だった12歳未満も、希望者にはできるだけ早く接種を始めるとした。

岸田首相は、「分からないことがまだ多いが、(オミクロンの)感染者の多くは軽症、無症状であり、重症化率が低い可能性が高い。一方、高齢者等に急速に感染が広がると重症者の発生率が高くなるおそれがある」と述べた。「過度に恐れることなくマスク着用や手洗い、3密の回避、アルコール消毒の徹底など冷静な対応をお願いしたい」と呼びかけた。