(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループやUBSグループなどの銀行は、新型コロナウイルス対策として香港オフィスの職場ルールを再び強化しており、従業員のチーム分けに動いている。香港ではオミクロン変異株の検出で感染第5波入りが懸念されている。

ゴールドマンは6日、社内向け文書で、従業員を2つのチームに分け、10日から片方を2週間にわたって自宅で勤務させる態勢に移行すると発表。この方針は当面、21日まで実施されるという。同行の広報担当が文書の内容を確認した。JPモルガン・チェースの社内文書によると、同行も7日から同様の措置をとる。今後2週間は社員カフェテリアでの食事サービスを停止し、無料のテークアウトの食事を提供するという。

UBSは香港の全事業部門に対し、2チームに分かれ、1週間交代でオフィス勤務するよう要請。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は今月24日まで従業員の在宅勤務を「奨励」した。

UBSの広報担当が確認した行内文書によると、同行は二次感染の可能性を回避するためフロア間の往来も禁じ、もう一つの別チームのメンバーと社外で交流しないようスタッフに求めている。

同行の新たな方針は直ちに実施され、感染が急拡大した場合に事業を継続できるよう万全を期す。行内での全ての対面会議は最大12人に制限される。

ゴールドマンは、不安を感じる従業員は上司と調整の上、在宅勤務が可能だとしている。

スタンダードチャータードも香港の従業員にチーム別の交代制勤務を指示した。同行は従業員宛ての文書で、「これまでに何度も感染拡大の波を乗り越えてきており、今回も克服できると分かっている」と指摘。広報担当が文書の内容を確認した。同行は従業員に毎日ラップトップを自宅に持ち帰るよう促したほか、大規模なイベントや不要な集まりを避けるよう呼び掛けている。

香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)は昨年12月31日、各行に送付した通達で従業員の在宅勤務を認め、スタッフを異なる複数のチームに分けるよう指示。ブルームバーグ・ニュースが文書を確認した。HKMAにコメントを求めたが、今のところ返答はない。

原題:Goldman, Banks in Hong Kong Resume Work From Home Splits (2)(抜粋)

(第2段落にJPモルガンなどの情報を追加して更新します)

©2022 Bloomberg L.P.