[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米国株式市場は大幅に下落して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が公表した2021年12月14─15日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で早期利上げの可能性が示唆され、予想よりタカ派的との受け止めが広がった。

これを受けてS&P総合500種とナスダック総合は下げ幅を拡大。ダウ工業30種は取引時間中に最高値を付ける場面もあったが、議事要旨公表後に下げに転じた。

ナスダックは3%超下落し、昨年2月以来の大幅な下げを記録。S&P500も11月26日以来の大幅な下落率となった。

議事要旨では、労働市場は「非常にタイト」で、高インフレへの対応に向け、予想よりも早期の利上げに加え、保有資産全体の縮小が必要になる可能性があるという見解が示されたことが分かった。

レノックス・ウェルス・アドバイザーズの最高投資責任者、デービッド・カーター氏は「予想よりタカ派的だ。このタカ派シフトは株式と債券の両市場にとって厄介となる可能性がある」と述べた。

幅広い銘柄が売られ、S&P500の主要セクターはいずれもマイナス圏で終了。特に情報技術や金利に敏感な不動産の下げが目立った。

小型株で構成するラッセル2000指数は11月26日以来の大幅な下げとなった。

企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した昨年12月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数が80万7000人増と、市場予想の40万人増を上回った。市場では7日発表の12月雇用統計に注目が集まる。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を4.32対1の比率で上回った。ナスダックでも4.22対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は121億8000万株。直近20営業日の平均は104億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 36407.11 -392.54 -1.07 36722.60 36952.65 36400.39

前営業日終値 36799.65

ナスダック総合 15100.17 -522.54 -3.34 15547.16 15586.30 15095.18

前営業日終値 15622.72

S&P総合500種 4700.58 -92.96 -1.94 4787.99 4797.70 4699.44

前営業日終値 4793.54

ダウ輸送株20種 16344.15 -235.44 -1.42

ダウ公共株15種 969.20 -0.53 -0.05

フィラデルフィア半導体 3879.87 -129.13 -3.22

VIX指数 19.73 +2.82 +16.68

S&P一般消費財 1600.61 -43.46 -2.64

S&P素材 568.69 -0.46 -0.08

S&P工業 896.95 -8.68 -0.96

S&P主要消費財 808.07 -0.26 -0.03

S&P金融 666.83 -8.43 -1.25

S&P不動産 310.09 -10.31 -3.22

S&Pエネルギー 450.57 -0.33 -0.07

S&Pヘルスケア 1593.93 -11.38 -0.71

S&P通信サービス 260.20 -7.88 -2.94

S&P情報技術 2955.98 -95.50 -3.13

S&P公益事業 358.95 -0.17 -0.05

NYSE出来高 11.02億株

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 29045 - 225 大阪比

シカゴ日経先物3月限 円建て 29000 - 270 大阪比