(ブルームバーグ): 世界経済は2022年に初めて100兆ドル(約1京1440兆円)規模を超えると、英シンクタンクの経済ビジネス・リサーチ・センター(CEBR)は予想している。従来予想より2年前倒しでの大台突破となる。

ロンドンに本拠を置くCEBRは、世界の国内総生産(GDP)は新型コロナウイルス禍からの継続的な回復によって押し上げられると予想。ただインフレが持続した場合、各国・地域の政策立案者がリセッション(景気後退)入りを防ぐのは難しい可能性があると指摘した。

「2020年代の重要な課題は、世界経済がインフレにどう対処していくかだ」とCEBRのダグラス・マクウィリアムス副会長は語り、「比較的穏やかなかじ取りで非一過性の要因がコントロールされることを期待する。それが不可能なら、世界は2023年もしくは2024年にリセッションに備えなければならないだろう」と続けた。

来年に世界GDPが100兆ドルを上回るとの予測は、国際通貨基金(IMF)の見通しとも一致する。

CEBRが発表した毎年恒例の「世界経済リーグ・テーブル」での他の主要な予測は以下の通り。

  • 中国が2030年に米国を抜いて世界最大の経済大国になる(従来予想より2年遅れ)
  • インドは来年に世界6位の座をフランスから奪い返し、2031年には世界3位の経済大国になる(従来予想より1年遅れ)
  • 日本経済は2033年にドイツに追い抜かれる

原題:

World Economy Now Set to Surpass $100 Trillion in 2022(抜粋)

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