[ニューヨーク 17日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。各国中銀による利上げ観測の広がりや、新型コロナウイルスのオミクロン株の感染拡大への懸念を背景に、高リスク通貨からの逃避が進んだ。

ドル指数は午後の取引で0.7%上昇し、前日の下落分を取り戻した。5月以降、約8%上昇している。

前2営業日上昇したユーロと英ポンドは、それぞれ0.8%、0.6%下落。終盤では1ユーロ=1.1239ドル、1ポンド=1.3236ドル。

豪ドルやカナダドルなどのコモディティー関連通貨は下落。オミクロン株の感染拡大が需要を減少させるとの懸念から原油価格が2%安となったことを受けた。

豪ドルは0.8%安の0.7124米ドル、米ドル/カナダドルは1%高の1.2895カナダドル。カナダドルは11月26日以来の大幅な下げを記録した。

ドル/円は横ばい。

トレーダーらは、各国中銀の緩和縮小スピードが異なる中、通貨間の金利差を比較している。ただ複数のアナリストが、現段階での為替レートの変化を読みすぎることに注意を促している。

TD証券のストラテジストは16日付のメモで、各国中央銀行の会合が終わったことで「今後数日間の値動きにはほとんど情報価値がないと考えられる。米ドルは年末に向け、市場が残るポジションや割高感を解消することで値固めするだろう」と述べた。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3%下落し、4万6335ドルとなった。

ドル/円 NY終値 113.67/113.70

始値 113.47

高値 113.76

安値 113.15

ユーロ/ドル NY終値 1.1239/1.1243

始値 1.1317

高値 1.1332

安値 1.1236